その瞬間に想いを込めた手作りの髪飾り

 思い入れのアクセサリーがあります。一人娘が初めての七五三を迎えるにあたり、手作りした髪飾りです。健康茶を飲んで用意している着物は白、お被布はピンク色です。これに合う和風の髪飾りが手頃な値段で買えないか、と探したのが手作りのきっかけです。
 見つけたのが、ネットに載っていた手作り髪飾り。つまみ細工と言うのでしょうか。ちりめん布を2.5cm角の正方形に切って中央で折り、三角形を作ります。次に両端の角をそれぞれ中央の直角部分に重ねて折り、正方形を作ります。さらに中央で折って三角形を作ります。重なった布端を縫い合わせて、布の折り目を小さく丸く広げたら、花びら1枚の出来上がりです。
 重宝したのは百均ショップのセリアです。髪飾りの土台となるスリーピンや黒のフェルト布、ちりめんのハギレを調達する事ができました。さらに色が欲しくなって手芸店へ。中間色や柄物のちりめん布を買い足すことができました。
 さっそく張り切って、紅色の地に小花の模様の和柄のちりめん布で作ってみました。ところが予想以上に華やかな花が出来上がりました。アクセサリーとして1輪ものを作る場合には良さそうですが、今回小花が並んだ感じの髪飾りを考えていたので、和柄は断念しました。
 改めて用意したのは白・薄いピンク・ピンク・やや濃いピンクの無地のちりめん布です。布を2cm角のものに変えて、白い花びら3枚・薄いピンクの花びら2枚のような組み合わせで1輪の花を作りました。花の中央にパールのようなビーズを置くと、縫い目が隠れるだけでなく可愛らしさが増すようです。土台に並べた5輪の花はグラデーションのようになり、イメージ通りになりました。こうして、髪飾りを作る作業は前日の夜中までかかりました。
 七五三当日、おかっぱの髪に小さく収まった髪飾り。娘も気に入ってくれて、嬉しくなりました。当初は手頃な値段で探していた髪飾りですが、手作りに挑戦した結果、その間娘の事をたくさん想うことができました。ネットには色々なつまみ細工の作品例があり、大変勉強になります。いつか、成人式に向けて髪飾りをもう一度作ってみたいです。